本製品はBSシート(アンダーレイシート)を併用する事でOAフロアの上に施工することができます。
本製品は通常の塩ビタイルとは異なり、表面に天然の突板を使用しています。その特性から上反りを防止するため、若干ではありますが下反りぐせを付けています。施工の際には下記の点に十分ご注意の上施工してください。
施工前に
- 製品の品番、数量に誤りが無いか、また損傷が無いかご確認ください。
- 製品の保管には充分ご注意ください。雨ざらし、直射日光の当たる場所は避けてください。また、立てかけたりせず、室内の平滑な場所に保管してください。その際直接床面には置かないでください。
- 製品に極端な不具合がありましたら、お手数をおかけいたしますが施工前にお買い求め店、または当社までお申し出ください。施工後のお申し出には応じかねます。
- 室内温度が15℃以上での施工が標準になります。特に冬期で温度が低くなりますと塩ビが硬くなり、下反りぐせが強くなりますので、ジェットヒーター等で室内、下地及び床材を充分に暖めたあとに施工を行ってください。その際、床材は開梱してください。
- 重量物や、キャスターを繰り返し使用する場所での使用は、BSシートの柔軟性により仕上げ材のジョイントに負荷が加わり床材の欠損につながる可能性がございます。
下地条件
※下地パネルの反りや不陸及び、蓋の緩みがあると綺麗に仕上がらず、密着不良を起こす可能性があるので調整してください。
※置き敷きタイプのOAフロアや接着面積が極端に少ないパネルにはご使用になれません。
含水率が10%以下である事を確認してください。打設後、夏期で3週間、冬期で4週間が目安になります。乾燥が不充分な場合は接着不良や床材の反りの原因になります。凸凹、段差は下地補修剤にて修正し、不陸は1mあたり3㎜以内であることを確認してください。(石膏系のセルフレベラーは使用しないでください。接着不良の原因となります。)
含水率は14%以下にしてください。この場合、床鳴り、目違いがないように注意してください。
- 施工面に粉ふきやホコリ、油・水分等がある場合には充分に除去、清掃してください。接着不良の原因となります。
※BSシートを使用しない場合は、こちらをご参照ください。
使用接着剤・施工手順
①BSシートの施工
- アンダーレイシートは専用の「BSシート」をご使用ください。
- BSシートは必ず裏面(不織布面)を下地側に取り付けてください。
- 重ね貼りはしないでください。
- アクリル樹脂エマルション系の粘着剤をご使用ください。
塗布量の目安は、60~100g/㎡です。
粘着剤の塗布はローラー刷毛を使用し下地全面に均一に塗布してください。
- BSシートを敷きこむ際は細かくカットせず施工してください。
- OAフロアに凹凸や段差がある場合、その影響が仕上げ材に出ることがあります。
- BSシート貼付後、ローラーやしごき棒を使用してエアーやシワを取り除いてください。
- 仕上げ材とBSシート貼付後、ローラーやしごき棒を使用してエアーやシワを取り除いてください。
- 仕上げ材とBSシートの目地が重ならないようにしてください。
※モルタル・合板下地にBSシートを施工する場合には、専用接着剤「AMボンド」(16kg缶/ウレタン樹脂1液湿気硬化型)をご使用ください。塗布量の目安は、300~400g/㎡(約40㎡/16kg)です。
②スリムウッドオフィスビッグスクエアの施工
- 専用接着剤「AMボンド」(16kg缶/ウレタン樹脂1液湿気硬化型)をご使用下さい。
- 塗布量の目安は、300~400g/㎡(約40㎡/16kg)です。
- オープンタイム、貼り付け可能時間は下記になります。
時 期 |
オープンタイム |
貼り付け可能時間 |
夏 (25~30℃) |
10~20分 |
20~40分 |
春・秋 (15~25℃) |
20~30分 |
30~50分 |
冬 (15℃~) |
30〜40分 |
40〜60分 |
- AMボンドは湿気により硬化します。季節や現場環境(現場気温・湿度)によって硬化速度が変化しますので、上記を目安としてください。
- 施工完了後も接着剤が硬化するまでは、室内温度を15℃以上に保つようにしてください。室内温度が低下しますと材料の下反りぐせが強くなり、接着不良の原因となります。
- 天然木を使用しているため、色や木目に特有の違いがあります。施工前に仮並べをして、色・柄のバランスをご確認していただくと仕上がりが更に美しくなります。
万が一、床材表面に損傷や塗装の不良等がございましたら、お手数をおかけいたしますが施工前にお買い求め店、または当社までお申し出ください。施工後のお申し出には応じかねます。
- BSシートに凹凸や目違いが発生していないか確認後、接着剤を専用クシ目コテを使用し、全面に均一に塗布してください。
- BSシートに接着剤を塗布し、オープンタイムを取った後、貼り付け可能時間内に施工してください。オープンタイム、貼り付け可能時間は、塗布量・湿度・通風量等により変わりますので、指触にて塗布接着剤の状態を確かめてから床材を施工してください。
- 目地を詰めすぎず0.3~0.4㎜程度隙間を空けて施工してください。
- 詰めすぎによる施工は、床材の接着不良の原因や、レイアウト変更などで床材を剥がす際に困難になります。
- 壁際などの細かい納まりにはボーダー(500×1,000㎜)を別途ご用意しております。
- 壁際などに無理やり押し込みますと浮きや突き上げの原因になりますので、1~2㎜程度の隙間を空けてください。
- タイルカーペットとの合わせ使いの場合は目違いが発生します。隣り合うタイルカーペット側にBSシートを潜り込ませるか、段差緩衝材を使用して高さの調整を行ってください。
- 貼り付け直後にハンドローラー掛けを行って充分に圧着し、さらに1~2時間後に100ポンドローラーで再圧着し、空気等による膨れを直してください。圧着不足は接着不良につながり、床材の反り・突き上げ・ガスぶくれの原因になります。
- 接着剤が床材表面に付着した場合には、直ちにウエスで拭き取ってください。
- 電気工事、レイアウト変更のため床材を剥がす際には、仕上げ材の目地に沿ってカッターを使用して下地のBSシートまで切り込みを入れ、下地材と一緒に床材を剥がしてください。剝がれにくい場合は、床材表面に切り込みを入れて剥がし、新しい床材とお取替えください。
- 剥がした床材を再利用する際は、四辺両面に速乾ボンドを塗布し、内側には粘着剤用意の上、同様の方法で貼り替えを行ってください。
※詳しくは弊社までお問い合わせください。
養生
- 施工後は傷や汚れ、紫外線による変色、石膏ボードの粉の入り込みなどから表面を守るため、隙間なく養生シート・養生ボードで養生してください。
- 表面の木クズやホコリは充分に除去して、床面全体を覆い隠してください。露出している箇所がありますと、直射日光や紫外線等によって変色し、覆い隠している部分との色違いが生じます。
- 養生には必ず弱粘性の床用養生テープを使用してください。
(日東電工(株)No.395N同等品)
塗膜・単板剥がれの原因になりますので、1週間以上のご使用は避けてください。止むを得ずそれ以上の期間使用する場合は、マスキングテープを貼りその上に養生テープを貼ってください。
- 養生テープを剥がす際には、床材表面の塗膜を損傷する恐れがありますので、ゆっくりと剥がしてください。
- 養生テープは粘着剤を使用しているため、テープの上に重量物を載せたり、繰り返し歩行した場合には、粘着力が強くなることがありますのでご注意ください。